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ENERGY vol.04(2020年冬号)掲載

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DX推進におけるアナログの重要性

DXは社会変革の象徴に。既存の価値観や枠組みを再構築

ビックデータ、IoT、AIなどの新技術が社会の根幹を変えつつある中、DX推進の流れはある意味これらの技術に支えられた社会変革の象徴となってきています。DXは単にデータをデジタル化するものではなく、デジタル技術による既存の価値観や枠組みの再構築を見据えています。

デジタル化した評価指標を活用し、意識改革・改善を行う

そのため、DX推進は安易にデータをデジタル化すれば終わりというわけではありません。特に企業においては、デジタル化された情報をビジネスにおける競争上の優位性を確立するため、如何に活用するかが重要となります。

いま企業におけるDX推進を行う上で出来ることは、従来の業務改善や経営改革で重要視される評価指標のデジタル化による可視化・分析した結果を活用しながら、推進力となる経営者の意識改革、社員の一人ひとりの日常の活動の改善であり、それは従来と変わることがないでしょう。

デジタル化が推進される一方で見直されるアナログ

このDX推進において、ひとつ忘れてはいけないことがあります。それはデジタル化する上で排除されている情報があるということです。

思い起こしてみれば、CD(コンパクトディスク)が出た当時、オーディオの世界でデジタルとアナログどちらが良いという議論が起こりました。賛否はありましたが、結果として市場に供給される楽曲のほとんどはデジタル化され、さらにインターネットを通じで配信も行われるようになりました。現在は生活の身近なところに当たり前のように音楽がある社会となっています。しかし一方では、デジタルにない音を求めて近年アナログが見直されて始めているという話も聞きます。

アナログ情報が企業の独自性を表し、競争に打ち勝つ起爆剤になる

DX推進の中で、企業における情報のデジタル化は多くの業務やビジネス戦略、パフォーマンスを向上させることは明らかです。しかし、デジタル化が普及する過程で、企業間の特徴が失われ価格競争が激化し、体力のある大企業が有利になるとも考えられます。

ここでカギとなるのは、デジタル化に排除される情報ではないでしょうか。その情報の多くは、本来企業にとって最も重要な企業精神、顧客や商品に対する思いといった、経営者・社員の心にしっかりと刻まれたデジタル化することができない情報です。この情報が企業の独自性を表し、競争に打ち勝つ起爆剤になることでしょう。そのためにもDX推進とともに、忘れがちなアナログ情報もしっかりと収集・分析していくことが大切です。

文/高柳 浩

公立はこだて未来大学客員教授。サービスサイエンスコンサルティング代表。北海学園大学大学院工学研究科修了 。博士(工学)。一般社団法人社会システムデザインセンターアドバイザー、フェノジェン・メディカル株式会社非常勤取締役他、IT企業向け技術コンサルティングを中心に活動。また、インソースに600回以上の研修を登壇。著書に『IoT技術入門講座(基礎編・実践編)』、『ものづくりのためのAI入門講座(基礎編・実践編)』等。

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Vol.04はDX推進のための効果的な手法がテーマです。DXは喫緊の経営課題である一方、IT人材不足や高いシステム導入コストにより実現が難しいと捉えられがちです。そこで本誌では、今いる人材で低コストに推進するDXについてご紹介しております。

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Vol.15は、eラーニングシステム/LMSの「Leaf」がテーマです。 当社最新のLMSである「Leaf Lightning」に焦点を当て、なぜこのシステムが日本企業の教育に適しているのかを、 導入企業のインタビューと、約10年前に描いた、当システム開発の背景を基にお伝えします。 LMSの活用事例も多数紹介し、教育のDX化を行うための情報が詰め込まれています。

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