6月のトレンドワード
DX(デジタルトランスフォーメーション)
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面で、より良い方向に変化させること」を一般的には指します(※英語では「Trans」を「X」と訳する習慣があります)。 そして、組織においてのDXは、「データとITを活用し、破壊的イノベーションを実現すること」と表すことができます。具体的には、ビジネスのデジタル化の推進やAI・RPAなどによる生産性向上やコスト削減を目指し、データとIT技術を活用して新たなビジネスモデルや新商品・新サービスを開発する、といった取り組みを指します。
ITの専門知識が必要なのは「IT独特のモノづくり力」だけで、それ以外のスキルは高度な知識が不要なため、誰でも身につけることができます。そこで、理系・文系を問わず、育成によって基礎的なIT知識・スキルを身につけることが肝要です。専門的なシステム開発を行える「プロ」の人材獲得はもちろんのこと、組織内の人間の苦手意識を取り払い、DX化を推進できる人材を増やすことが望まれます。
システム開発者でなくとも、簡単な要件定義ができるスキルを習得していれば、プロジェクトの方針やイメージを可視化し、メンバーと認識をすり合わせる場面でも非常に有用です。また、自身の業務内でデータを扱い、仮説構築や検証ができるデータ分析スキルなども大きな戦力となります。企画・管理部門では、RPAやExcelマクロといった自動操作を扱うスキルがあれば、人材不足を補うことやヒューマンエラーを無くすことにも大きく寄与します。
DXは、その組織の事業や業務に精通した人材が関わることで精度を上げることができます。初歩的なステップとしては、全従業員がIT・デジタルへの苦手意識を捨て、人任せにしない姿勢を持つ、といった裾野を広げる取り組みを、組織のどこまで徹底できるかが重要です。また、組織内のデジタル化は様々な側面があります。各部門・職種に、どのレベルのIT知識・スキルが必要かをまずは定義して、対象者ごとに教育施策を打っていく必要があります。そして、データやデジタル技術の活用の取り組みをサポートするDX推進部門の設置や、DXの取り組みを先行して実行する人材の育成・確保を進めることが必要です。組織のDX実現は、全社的な基盤と対象者ごとの知識・スキル付与、推進体制構築がカギを握っています。
Pick UP
- IT人材はもとより非IT部門も身につけておくべきシステムの基礎知識を習得する
- ITやシステムに携わる人が必ず理解しておくべき内容を実践的に学ぶ
- RPAを導入することで、ビジネスで何が実現できるようになるのかを学ぶ
- データを加工し、判断材料や検討材料として使えるようになる
- Excelの関数やマクロを使えば、「小さなシステム」は誰にでも作ることができる
- ビジネスパーソンとしておさえておくべきデータサイエンスの一般常識を学ぶ
- IT人材育成 DX(デジタルトランスフォーメー ション)を自社人材で実現する