今回は、ビジネスの場で他者に自分の発想を伝える「プレゼンテーション」のコツを紹介いたします。
聞かせるプレゼンテーションのために(1)
著者:インソースマネジメント研究チーム
1.プレゼンテーションは、その内容でできる社員かどうか判断されるくらい社会人にとって重要なものである。
2.プレゼンテーションのコツは、伝えたいメッセージを明確化することから始まる。
3.プレゼンテーションでは、ユニークな内容を期待されるので、『荘子』のように、できるだけ常識とは違った視点で物事を捉える必要がある。
- ■プレゼンテーションの場
- 実務家にとって、仕事上の交渉や面談の場で最も肝要となるのが、自分の考えたユニークな発想をうまく相手に伝えるプレゼンテーションの場です。
- ■プレゼンはこわい
- どんなに優れたアイデアを思いついても、伝え方がまずいと相手には伝わらず、心証が悪くなります。よって、プレゼン技法に通じておくことはビジネスの場で重要なポイントとなるはずです。実は、プレゼンは、聴く能力が高い人からすれば、伝え方次第でできる社員かどうかが明瞭にわかってしまう、とてもこわい場なのです。以下では優れたプレゼンのコツを、いくつか紹介しましょう。
- ■伝えたいメッセージを明確に
- 優れたプレゼンをするためのファーストステップは、「伝えたいメッセージ」を明確にすることです。一見すると当たり前のように聞こえますが、実は、ビジネスの場において、伝えたいメッセージが存在せず、時間を単に何となくやり過ごしただけのプレゼンが多いことに驚かされます。では、その明確化するべき"伝えたいメッセージ"は、どうやって探せばいいのでしょうか。
- ■"常識"は何かを考える
- 伝えたいメッセージを考えるのにまずしなければならないことは、与えられたテーマを一般人がどのように捉えるかを知っておくことです。つまり、そのテーマの"常識"をまず知っておくということです。"常識"を知らない場合、まずはリサーチすることから始めなければなりません。
- ■"常識"を踏まえた上で、別の道筋を考える
- リサーチした結果、常識がわかったとすると、次のステップは「常識通りでよいか」を考えることです。"常識"だけをプレゼンで述べられても面白くありません。プレゼンで伝えられることは、ユニークなものを期待されるので、できるだけ常識とは違った視点で物事を捉えなければなりません。ちなみに、その際に以前取り上げた『荘子』の逆転のものの見方が有用となるわけです。