未来の生活必需品?それともあなたを狙う脅威?スマートスピーカーのススメ
2019.01.28
- ライフ
いよいよ平成が終わり、新たな時代が幕あけようとしています。私たちを取り巻く環境も、AIやドローン、AR、VR、MR、自動運転などなど、平成の世で研究されてきた様々な技術が花開き、身近な生活をささえる日が近づいています。
本日は、その中からスマートホームの中核となりそうな「スマートスピーカー」に焦点をあて、そのセキュリティについて考えてみたいと思います。
家に何かいる!?便利なスマートスピーカーにできること
ご存知の方も多いかと思いますが、スマートスピーカーとは、簡単に言えばAI(人工知能)が仕込まれているスピーカーです。
スマートスピーカーに話しかけて指示を出すとAIが反応し、指示内容に応じてニュースを教えてくれたり、家電を操作してくれたりします。話しかける以外にも、例えばスマホと連携して「自宅から1キロ圏内に入ったら暖房を入れる」なんてこともできます。
最近私も、スマートスピーカーを購入しました。怖いものではないのですが、「何かが家にいる感じ」を日々堪能しています。これからは、どんどんと一般家庭そして職場に普及し、私たちの生活を陰ながら支えてくれる、なくてはならない存在になってくるのでしょう。
そんな便利で愛着が持てるスマートスピーカーですが、様々な可能性を秘めた反面、セキュリティ面では懸念すべき心配材料もあるようです。
その会話も聴かれてる!?便利さとワクワクの影に潜む危険
そもそもスマートスピーカーは、必要なキーワードが聞こえ次第命令を実行するために、部屋中の音を終始拾い集める仕様になっています。逆に言うと、もし何らかの脆弱性を利用されて、スマートスピーカーを乗っ取られてしまったら、気づかれずに部屋中を盗聴されうるということです。
最近ではカメラ付きのものもありますから、部屋の様子が映像付きでつつ抜け、なんてことにもなりかねません。スマートスピーカーは、オンラインショップのアカウントなどと紐づけられている場合もありますから、購入履歴や勝手に商品を頼まれてしまう可能性もあります。
実際に、海外では意図せずプライベートな会話が送信されてしまった事例もあります。すでにプログラムの修正はされているようですが、ハッキングに成功し、スマートスピーカーを外部から乗っ取ったというニュースも報道されています。
友人との連絡やネットショッピングなどにスマートスピーカーを使うことは、利便性も大きく、何よりもワクワク感が大いにあります。しかし、ハッキングや誤動作など万が一のことを考えて、私は連絡先などをリンクさせないようにしています。
導入する際に気を付けるべきポイントとは?
もしもスマートスピーカーの導入をお考えであれば、以下のことに必ず注意してください。
・常にスマートスピーカー本体のアップデートを行う
・接続するアカウントは、普段ショッピングなどに使用するものを使わない
・連絡先など、同期させるかどうかは誤送信などを考慮して慎重に検討する
・無線wifiのパスワードやセキュリティ設定を強固にする
・重要な会話をする場合はスマートスピーカーの電源を切る
・スマートホーム(AI化した自宅環境)の設計を考える場合は、専門家に相談する
スマートスピーカーについて色々と書きましたが、実はこれらは、普段使っているパソコンやスマートフォンでも、同じことが言えます。大切なことは、どのような危険があるかを見極め、可能な限りリスクを減らすということ。
ITリテラシーを養い、リスクを見極めることで未来ある便利で楽しいスマートライフがはじまります。