後輩に愛される「良き先輩」を目指して。後輩指導のコツ7か条
2019.07.05
- ビジネス
社会に出て数年が経過し、そろそろ後輩の指導を任される先輩の立場となっている方も多いかもしれません。後輩はいずれ自分の仕事をサポートしてくれる頼もしい存在です。先輩社員として、後輩と良好な関係を築きたいもの。後輩指導における7つのコツをご紹介します。
【1:誰にでもわかるように説明する】
どんな職種であれ、業界用語や業界の常識は無数に存在するものです。後輩(特に新入社員)を指導する場合には、自分自身が新入りで右も左もわからなかった頃の感覚を思い出してください。
自分にとって当然と思われるような事柄でも、相手の立場に立ち、一から丁寧に説明してあげましょう。
また、相手の理解を深めるため、必要に応じて図や資料を前もって用意し、予備知識のない人でも頭に入りやすいような説明を心がけることが大切です。
【2:一度に教える量はセーブして】
一度に集中して後輩指導を行う場合は、相手のキャパシティに気を配りながら指導を進めてあげてください。
ついつい話に熱が入ると、短時間でたくさんの事柄を説明してしまいがちです。しかし、一度に多くのことを教え過ぎると、後輩は内容が整理しきれずにかえって混乱してしまいます。
「ここまでの内容で、何か疑問点はある?」「話にちゃんと付いて来られているかな?」など、こまめに確認してあげると親切ですし、後輩の理解力アップにもつながります。
【3:期間目標を意識させる】
仕事を教わる後輩は、その仕事を今すぐにでもマスターしなければならないのか、それとも徐々に慣れていけばいいのかが分からず、不安を感じてしまいます。
1つ仕事を教えるたびに、その仕事は明日から任せるのか、来月から任せるのか、それとも3年程かけてじっくりと覚えていって欲しいのかを明言してあげるようにしましょう。
そうすることで、後輩は仕事を覚える優先順位を決めることができますし、責任感とヤル気が自然と芽生え、目標に向かって頑張ることができます。
【4:気づきを促しながら注意する】
後輩がミスを犯してしまった場合、先輩として注意をする必要があります。しかし、そのときに「こんなこともわからないの?」「なんで出来ないの?」といった後輩の能力不足そのものを責める言い方をしてはいけません。
注意をする際は、「どうしてそう思ったの?」「なぜ間違えたんだと思う?」など、あくまで後輩の考え方や行動プロセスに誤りがあったことを指摘しましょう。 このように、後輩自身に誤りを気付かせる形を取ることで、後輩は「自分の行動のここが悪かったんだ」と納得しやすくなります。
原因究明力の訓練にもなるため、今後のミスの再発防止につながるでしょう。
【5:良いところをアピールする】
先輩後輩でタッグを組んで行動する場合、社内の他部署の諸先輩や、場合によっては取引先の方にも後輩を紹介する機会が多々あることでしょう。
後輩を紹介するときは、自分の後輩だからといって、けなして謙遜する必要はありません。むしろ「英語力は僕以上なんです」、「体力では誰にも負けません」など、何か一言で良いので後輩自身の長所を言い添えてあげましょう。
「自慢の後輩」として扱ってあげることで、後輩自身も先輩の期待に応えようと、自然と長所が伸びていきます。
【6:仕事以外の面でのサポート】
先輩としての後輩指導は、仕事面だけに限りません。飲み会や雑談の席などで、部署内でのちょっと気難しいキーパーソンと早く打ちとけられるよう、さりげなく取り持ってあげることも、実は隠れた重大任務です。
また、後輩は先輩社員に遠慮してしまい、なかなか休暇や休憩を取ることができません。ですから、先輩が率先して年休を取得するなど、後輩が適度にリフレッシュできる環境を作ってあげることが大切です。
こうした仕事面以外で見せる、先輩のちょっとした心遣いに、後輩は頼もしさを感じることでしょう。
【7:良き理解者になる】
上司と部下が親子のような関係であるのに対し、先輩後輩は兄弟姉妹のようなものです。
先輩と後輩は多くの場合、年齢もさほど離れていないので、同世代の者同士としての信頼感を育むことができます。ですから、後輩に対してはあまり高い壁を作らずに、兄・姉としての暖かな目線で接してあげてください。
先輩が良き理解者であれば、後輩は安心して自身の抱えている不安感や焦燥感を吐き出すことができます。「不安や不満のはけ口がある」という事実が後輩の気持ちを軽くし、心強い支えとなることでしょう。
【良い先輩・上司になるために】
後輩に仕事の指導をしたり、成長を見守ったり、サポートしたりすることは、とても貴重なものです。これらの経験は、いずれあなたが管理職となり、多くの部下を指導する立場となった時、必ず役に立つことでしょう。
しかし、それは裏を返せば、あなたの後輩指導の手腕を「管理職の素質」として、上司からチェックされているかもしれないということです。
後輩をひとりの良き仲間として尊重し、きちんと指導あげることは、上司からの信頼の獲得にもつながっていきます。
配信元:日本人材ニュース
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