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巣ごもり需要
巣ごもり需要とは、外出を控えるようになった人々が、家で楽しく快適に過ごすための消費行動に先立つニーズのことを言います。2020年から続くウィズコロナの時代においては、この巣ごもり需要で生まれたトレンドをうまくキャッチし、売上につなげることができた企業が好業績を収めています。
自粛期間に伴う巣ごもり需要で注目を集めたのは、ネット通販やフードデリバリー、ゲーム事業などを手掛ける業界でした。消費者はオンラインで注文し、届けられた食事やコンテンツを楽しむまでの行為は、すべて家の中で完結することができます。
ステイホーム生活が長期化するにつれ、巣ごもり需要のトレンドも変化してきています。例えば、「健康」や「プチ贅沢」をキーワードに、日頃外食を控えている分、多少値が張っても体に良いものやおいしいものを楽しみたい、あるいはテレワークの常態化に伴い、ディスプレイやWi-Fiルーター等を増設し、家でも快適に働ける環境を整えたい、といったニーズが出てきています。
新たなトレンドを即座に捉え、営業に活かすためには、日頃の的確なマーケティング活動がカギを握ります。自社の売上にどのような変化が起きているか、データ収集や分析を行い、社員一丸となって新商品やサービスの開発・販促活動にあたることが肝要です。そのためには、必要に応じて柔軟な組織体制が敷ける人材マネジメントの考え方を、経営層や人事が身につけておくとよいでしょう。
データを活用し、新事業の創出につなげることができれば、それはDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現にもなります。ピンチを活かしてチャンスに変えていける強い組織をつくることが、激動の時代を生き残るための重要な経営戦略となります。