2020年3月12日
組織・人事コンサルティング会社のマーサージャパンの調査によると、新型コロナウィルス感染症に対する取組みとして、約8割の企業で全社、または一部の部門での在宅勤務・テレワークを実施していることが明らかとなった。
在宅勤務・テレワークについては、全体の82%の企業が何らかの形で全社、または一部の部門で実施をしており、働き方改革の中で近年徐々に整備してきた仕組み・インフラを活用し、今回の危機に対処している状況がみられる。
一方、全体の約2割(18%)の企業では、実施のインフラが整っていない(78%)、関連規程・ルールが整備されていない(66%)、業務特性がテレワークに適していない(62%)ことがテレワーク導入にあたってのネックになっている。
新型コロナウィルス感染症対策で全社共通の対応としては、緊急性の低い国内外の出張を中止・延期(91%)や時差出勤の許可・奨励(84%)、在宅勤務・テレワークの許可・奨励(69%)などの必要な施策を実行していた。
【新型コロナウィルス感染症対策で全社共通の対応】
緊急性の低い国内外の出張を中止・延期 91%
時差出勤の許可・奨励 84%
在宅勤務・テレワークの許可・奨励 69%
集合型社内研修の中止・延期 71%
職場での懇親会等の中止・延期 39%
新卒・中途入社式の中止 10%
オンライン会議への切り替え(社内ミーティング) 52%
オンライン会議への切り替え(社外ミーティング) 39%
新型コロナウィルス感染症対策の対策方針の意思決定については、経営陣による意思決定が過半を占め(54%)、次いで人事(20%)、BCP統括部門(17%)となり、事業部門に委ねるケースは極めて少数(1%)だった。
新型コロナウィルスがもたらす今後のビジネスへの影響については、全体の約3割の企業がネガティブな影響を与える可能性が高い(29%)と懸念する一方、多くの企業では現時点での具体的な影響は不明(61%)と回答した。
すでに2020年度の予算や業務計画の見直しに着手している企業は1割(10%)、今後予算や計画見直しの可能性が高い企業(16%)と、現時点で計画見直しの可能性が高い企業は 4分の1社にとどまり、現状では影響を見通しきれない企業が多い様子がうかがえる。
調査は、2月27日~3月4日、計579社の企業を対象に実施した。
配信元:日本人材ニュース
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