2023年7月31日
2022年度下半期の中途採用において、必要な人数を「確保できた」と回答した企業45.8%、「確保できなかった」と回答した企業は52.7%となっていることがリクルート(東京・千代田、北村吉弘社長)の「中途採用実態調査」で明らかとなった。「確保できなかった」と回答した企業の割合は前年度から7.3ポイント増加した。
「確保できた」企業の割合と「確保できなかった」企業の割合の差(「中途採用確保D.I.」)は、全体で6.9%ポイント減となり、「確保できた」企業の割合を「確保できなかった」企業の割合が上回った。比較可能な2013年度下半期以降で最も低い値であり、人材の採用難度が高まっている。
「中途採用確保D.I.」を業種別にみると、傾向は業種によってわかれているものの、大きくマイナスとなった業種が多くみられた。特に低水準となったのは、飲食店・宿泊業(32.1%ポイント減)、運輸業(23.8%ポイント減)、医療・福祉(21.3%ポイント減)であった。
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中途採用実績は、2021年度1.31人から2022年度1.52人となり、前年度から15.3%増加した。
比較可能な2015年度から対前年度増減率の推移をみると、前年度に引き続き採用実績はプラスとなり、過去最高値だった。2019年度からコロナ禍の2020年度にかけて中途採用実績は一時的に減少したが、2021年度で回復し、2022年度は採用難度が高まっている。
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中途採用実績を従業員規模別でみると、全ての規模で増加した。最も増加したのは300~999人で30.6%増、次いで1000~4999人で26.1%増だった。
また、2020年度から2021年度にかけての増加率が2.0%増と微増にとどまっていた5~299人企業でも11.8%増と大きく増加した。規模別の動向についてリクルートでは「中途採用加速の動きは大手だけでなく中小企業にも波及している様子である」と指摘する。
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業種別では傾向が分かれた。採用実績が減少した業種は小売業(14.0%減)、医療・福祉(8.1%減)となった。それ以外の業種では増加となり、特に大きく増加した業種は卸売業(48.2%増)、製造業(機械以外)(36.2%増)、情報通信業(33.5%増)だった。
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調査は、2023年1月26日~3月2日、従業員規模5人以上の全国の民間企業7200社を対象に電話・FAXで実施し、4140社の回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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