2018年4月02日
8割超の経営者は景気が拡大傾向にあると回答していることが、経済同友会が四半期ごとに実施している景気定点観測アンケート調査で分かった。
経営者に対して景気の現状についての判断を聞いたところ、「拡大」(4.3%)、「緩やかに拡大」(83.9%)、「横ばい」(11.7%)となった。「拡大」は前回の2017年12月調査の2.6%から1.7%増と増加した。
今後6カ月の景気見通しについては、「拡大」(4.8%)、「緩やかに拡大」(78.1%)、「横ばい」(16.7%)、「緩やかに後退」(0.4%)、「後退」(0.0%)となった。今回の調査と比較すると、「緩やかに拡大」が5.8ポイント低下し、「横ばい」が5.0ポイント上昇、「穏やかに後退」が0.4ポイント上昇した。
景気見通しの根拠を聞いたところ、「設備投資の増加」(73.3%)、「輸出の増加」(33.3%)、「個人消費の増加」(26.7%)、「生産・販売の増加」(17.3%)が多く挙がった。前回調査と比較すると、「輸出の増加」の回答割合が44.4%から11.1ポイント低下している点が目立った。
半年後(2018年9月末時点)の対ドル円相場の予想は「105~110円未満」(56.5%)、株価の予想は「2万2000円台」(36.8%)が最も多い。
企業経営において直面するデジタル化経済への対応について注力している点などを自由記述で聞くと、人手不足対応・省力化に向けてAIやロボットの導入を検討・推進する組織を発足するなどの「組織対応の推進」についての意見が多く上がった。
他にも動画配信サービスや新しいIoTサービスの展開などの「ビジネスモデルの構築・探究など」や「部門毎の活用の推進」などの取り組みが行われていることが分かった。
こうした取り組みで直面する問題としては、「人材・ノウハウ・スキルの不足および人材育成」が最も多かったほか、「組織対応や意識の問題」、「収益・コストへの影響」、「業界対応、政府の動きなど」などが挙げられた。
地政学リスク等で最も懸念するリスクは「朝鮮半島:北朝鮮有事」が最も多く、次いで「米国・欧州:保護主義、政治動向」や「中国:中国の対外政策(一帯一路、覇権志向)、中国の国内政治」、「中東:原油リスク、政情不安」などが挙げられた。
調査は2018年2月27日~3月8日に実施し、経済同友会会員ら230人の経営者から回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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