2019年2月06日
日本商工会議所がまとめた「働き方改革関連法への準備状況等に関する調査」によると、今年4月から順次施行される「働き方改革関連法」に関して「時間外労働の上限規制」に対応済の企業は45.9%、「年次有給休暇の取得義務化」に対応済の企業は44.0%と、どちらも4割にとどまっていることが明らかとなった。
「時間外労働の上限規制」の準備状況を聞くと、「対応済・対応の目途が付いている」と回答した企業の割合は45.9%となった。
次いで「具体的な対応に関する検討をしている最中」(28.5%)、「対応が必要だが何をすべきか分からない」(10.5%)、「対応が必要かどうか分からない」(5.1%)、「特に対応する必要はない」(9.6%)と続いた。
「対応済・対応の目途が付いている」と回答した企業が講じた取り組みは、「時間外労働の管理の徹底」(57.4%)、「出退勤時間管理や休暇取得に関する管理職や一般社員への研修、意識啓発」(56.0%)、「業務内容や人員体制の見直し・平準化」(51.7%)などで5割を超えた。
今後の課題は、「業務量に対して人員が不足している」(54.9%)や「特定の時期に業務が過度に集中する」(50.1%)といった「人手不足」や「業務の繁閑」に関する項目が上位を占める。
「年次有給休暇の取得義務化」の準備状況を聞くと、「対応済・対応の目途が付いている」と回答した企業の割合は44.0%となった。
次いで「具体的な対応に関する検討をしている最中」(37.7%)、「対応が必要だが何をすべきか分からない」(9.9%)、「対応が必要かどうか分からない」(4.3%)、「特に対応する必要はない」(3.9%)と続いた。
「対応済・対応の目途が付いている」と回答した企業が講じた取り組みは、「年次有給休暇の計画的付与」が59.2%で最も多く5割を超えた。次いで「出退勤時間管理や休暇取得に関する管理職や一般社員への研修、意識啓発」(48.3%)、「業務内容や人員体制の見直し・平準化」(38.3%)」と続き、「時間外労働の上限規制」への対応として講じた取り組みの上位項目が共通していた。
今後の課題は、「時間外労働の上限規制」と同様に「業務量に対して人員が不足している」(45.5%)や「特定の時期に業務が過度に集中する」(36.9%)といった「人手不足」や「業務の繁閑」に関する項目が上位を占める。「社員が、自身の病気や休養、家族の介護・子育てのために有給休暇を残しておきたいと考えている」(25.7%)も多く挙げられている。
調査は、2018年10月22日~12月3日、全国の中小企業2881社を対象に各地商工会議所職員による訪問調査を実施し、2045社から回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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