2022年8月15日
マイナビ(東京・千代田、土屋芳明社長)の実施した「非正規雇用市場における採用・求職動向レポート(22年5-6月)」によると、企業における非正規雇用者の求人ニーズは前年比で増加した一方で、求職ニーズは横ばいとなっており、非正規雇用者の人出不足感が高まっている。
2022年5-6月の企業における非正規雇用者の「求人ニーズ(非正規雇用者の採用活動を行った企業の割合)」は22.2%(21年5-6月比3.7ポイント増)、一方で、個人における非正規雇用の「求職ニーズ(非正規雇用の仕事を探した人の割合)」は16.2%(21年5-6月比0.6ポイント減)で、「求人ニーズ」が「求職ニーズ」より6.0ポイント高くなった。特に22年に入り、企業の「求人ニーズ」は増加傾向であるが、それに比べ個人の「求職ニーズ」は横ばい程度で推移し、その差は6ポイント程度となっていることから、企業の人手不足感が高まっていると考えられる。
アルバイトの求人・求職ニーズの高い職種をみると、それぞれ「オフィスワーク」が最も高く、「求人ニーズ」は22.0%(22年3-4月比3.2ポイント減、21年5-6月比1.4ポイント減)、「求職ニーズ」は29.0%(22年3-4月比0.9ポイント減、21年5-6月比3.0ポイント増)となった。
求人ニーズが高い職種としては「医療・介護・保育」の21.5%(22年3-4月比5.1ポイント増、21年5-6月比5.5ポイント増)で22年3-4月比、21年5-6月比ともに5ポイント以上増加しているが、求職ニーズは22年3-4月比、21年5-6月比ともに1ポイント未満の微増程度となっている。
「飲食・フード」の求人ニーズも回復傾向で、14.0%(22年3-4月比3.6ポイント増、21年5-6月比0.7ポイント減)となったが、求職ニーズをみると22年3-4月比、21年5-6月比ともに減少しており、「医療・介護・福祉」、「飲食・フード」では、特に人手不足感が高まっていることが考えられる。
【職種別 アルバイトの求人ニーズ トップ5】
1位 オフィスワーク 22.0%
2位 医療・介護・保育 21.5%
3位 販売・接客・サービス 19.3%
4位 工場・倉庫・建築・土木 18.7%
5位 飲食・フード 14.0%
【職種別 アルバイトの求職ニーズ トップ5】
1位 オフィスワーク 29.0%
2位 販売・接客・サービス 28.9%
3位 軽作業 22.0%
4位 飲食・フード 17.9%
5位 工場・倉庫・建築・土木 13.4%
企業に対し非正規雇用者の待遇改善について今後積極的に行うものを聞くと、「時給単価アップ(賃金のベースUP)」が52.4%と最も高く、次いで「業務範囲の明確化」が50.1%、「有給や育休など、休日・休暇制度の拡充」、「職務責任の明確化」が同率で49.1%という結果だった。
また、「時給単価アップ(賃金ベースUP)」を積極的に行う企業を業種別にみると、「小売」が64.7%(全体比12.3ポイント増)と最も高く、次いで「建設」58.4%(全体比6.0ポイント増)、「飲食・宿泊」54.3%(全体比1.9ポイント増)となった。
【企業が非正規雇用者の待遇改善として、今後積極的に行うもの トップ5】
1位 時給単価アップ(賃金のベースUP) 52.4%
2位 業務範囲の明確化 50.1%
3位 有給や育休など、休日・休暇制度の拡充 49.1%
3位 職務責任の明確化 49.1%
5位 資格取得やスキルUP・キャリア支援の実施 44.0%
配信元:日本人材ニュース
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