2022年11月07日
パーソルキャリアがまとめた「doda転職求人倍率」によると、9月の転職求人数は前月比103.9%、前年同月比146.5%となった。求人数は、2020年9月から25カ月連続で増加し、前月に引き続き過去最高値を更新した。転職希望者数は前月比103.1%、前年同月比110.8%だった。
転職求人倍率は前月比0.02ポイント増の2.11倍だった。
9月の状況についてパーソルキャリアは、「転職希望者数は、冬の賞与後の転職を見据えて転職活動を始めるタイミングであり、例年9月を境に増加傾向に転じることから、今年も同様に増えた。求人数の増加幅が転職希望者のそれを上回ったことで転職求人倍率は上昇し、前月に引き続き過去最高値を更新した(※本定義で転職求人倍率を算出した2019年1月以降)」と分析している。
業種別にみると、求人数の前月比は12業種(「その他」を除く)のすべてで増加した。最も増加率が大きかったのは、「小売・流通」(前月比107.2%)、次いで「メディカル」(同107.1%増)となった。
増加率の大きかった「小売・流通」についてパーソルキャリアでは「ドラッグストア関連の企業で求人が増加している。その背景には、引き続きマスクなどの衛生用品の売り上げが好調なほか、インバウンド需要の拡大による外国人の来店増加を見越して採用を強化した」と指摘する。
【業種別 求人数増加率(前月比)】
IT・通信 102.1%
メディア 103.2%
金融 106.0%
メディカル 107.1%
メーカー 104.7%
商社 105.2%
小売・流通 107.2%
レジャー・外食 101.8%
エネルギー 102.5%
建設・不動産 104.3%
コンサルティング 103.4%
人材サービス 103.1%
その他 105.0%
職種別にみると、求人数の前月比は11業種(「その他」を除く)のすべてで増加した。最も増加率が大きかったのは、「事務・アシスタント」(前月比108.5%)、次いで「専門職(メディカル)」(同106.8%)となった。
【職種別 求人数増加率(前月比)】
営業 104.5%
企画・管理 106.1%
エンジニア(IT・通信) 102.1%
エンジニア(機械・電気)102.9%
専門職(メディカル) 106.8%
専門職(化学・食品) 105.1%
専門職(建設・不動産) 104.8%
専門職(コンサル・金融)102.1%
クリエイター 103.0%
販売・サービス 104.5%
事務・アシスタント 108.5%
その他 105.9%
9月の転職市場についてパーソルキャリアでは、「求人数は、経済活動の活性化により、引き続き企業の人手不足が深刻化していると考えられるため、増加すると思われる。一方で、転職希望者数は、9月に続いて冬の賞与後の転職を見据えて転職活動を始める人が増える傾向にあり、翌年1月の入社を目指す人が今年も同様に増加すると予想され、転職求人倍率は横ばいになる」と見ている。
また、「今後、入国者数の上限撤廃や短期滞在のビザ免除、観光需要喚起策などにともない、"レジャー・外食"など一部の企業の求人動向に影響が出る」と推測する。
配信元:日本人材ニュース
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