2021年3月29日
2021年の新卒採用の予定がある事業所の割合は、前年同期と比べてすべての学歴で減少していることが、厚生労働省の2月の労働経済動向調査で分かった。
2月1日現在、2021年の新卒採用の予定がある事業所は「高校卒」40%(前年同期48%)、「高専・短大卒」28%(同36%)、「大学卒(文科系)」37%(同47%)、「大学卒(理科系)」39%(同48%)、「大学院卒」21%(同28%)、「専修学校卒」22%(同27%)となり、全ての学歴で前年同期を下回った。
2021年の新卒採用の内定状況は、高校卒、大学卒(文科系)、大学卒(理科系)、大学院卒では「採用計画数どおり採用内定(配属予定)をした」事業所の割合、専修学校卒では「採用計画数に採用内定(配属予定)が達していない」事業所の割合が最も多かった。
高専・短大卒では「採用計画数どおり採用内定(配属予定)をした」と「採用計画数に採用内定(配属予定)が達していない」事業所の割合が多かった。(48%同値)
2月1日現在の未充足求人がある事業所は全体の45%。産業別に見ると、「医療・福祉」が65%で6割を超えている。次いで、「サービス業(他に分類されないもの)」が55%と5割を超えた。
正社員等の労働者過不足判断D.I.(「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値)は27ポイントとなり、39期連続の不足超過となった。
産業別にみると、正社員等の労働者過不足判断D.I.は12産業中11産業で不足となった。とくに、「医療・福祉」(49ポイント)、「建設業」(47ポイント)、「学術研究・専門・技術サービス業」(36ポイント)で人手不足を感じている事業所の割合が多い。
唯一「過剰」となったのは「宿泊業・飲食サービス業」で、マイナス1ポイントだった。
パートタイムの労働者過不足判断D.I.は19ポイントで、46期連続の不足超過となった。産業別にみると、「情報通信業」(マイナス4ポイント)以外の11産業で不足の状況となっている。
2020年10~12月に中途採用を実施した事業所は全体の57%で、前年同期を6ポイント下回った。
産業別に見ると、「医療・福祉」(76%)、「サービス業(他に分類されないもの)」(73%)が7割を超えた。50%以下は「建設業」(42%)、「製造業」(44%)、「情報通信業」(46%)、「生活関連サービス業・娯楽業」(48%)、「不動産業・物品賃貸業」(49%)の5産業だった。
2021年1~3月は53%、4~6月は47%の事業所が中途採用を予定している。
調査は主要産業の30人規模以上の事業所のうち5835事業所を抽出して実施し、2941事業所から有効回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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