2019年8月26日
ミクシィ・リクルートメント 岨中 健太 代表取締役
2016年に経産省がまとめた「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査」では、IT人材の不足が将来的には拡大すると予想されており、IT人材の採用難易度が年々高まっています。
近年、IoTやAIなど、新たな事業領域に取り組むIT企業も増加しており、エンジニアを中心としたIT人材に求められるスキルや活躍の機会が多様化しています。一方で、依然としてアプリエンジニア、フロントからバックエンドまで開発できるフルスタックエンジニアも需要が高いです。
また、デザイナーや総合職と呼ばれる人材にも、UXD、スクラム開発、デジタルマーケティング、ソーシャルマーケティング、カスタマーサクセスなど、新たな概念やフレームワーク、ツールを的確に活用して、事業を成功に導く人材が求められています。
今や大手ネット企業だけではなく、ベンチャーキャピタルや企業から資金を得たスタートアップにもIT人材の獲得ニーズがあり、求職者が企業を選ぶ立場にある昨今、スキルや経験のマッチング、福利厚生や待遇面だけでなく、企業のミッションやカルチャー、一緒に働く社員のパーソナリティなどに注目する傾向にあります。
最近では、有給休暇の消化状況や福利厚生制度の利用状況など「制度がある」だけではなく「制度が利用されている」かまで情報開示する企業もあります。これは入社後に「事前に聞いた内容と異なる」といったギャップを減らし、自社を選んでもらいやすくする有効な施策と言えるでしょう。
採用広報や採用ブランディングなどが重要視され、人事担当だけではなく、全社で採用活動に取り組む企業が増えてきました。今後は、これまで積極的に開示してこなかった自社の情報を正確かつ誠実に開示する流れが出てくると思います。
そうした企業姿勢が求職者の安心感やロイヤリティを生み、面接開始前から面接後の対応など、候補者の転職プロセスに目を向け、より良い「候補者体験」を提供できる企業が求職者に選ばれるようになるのではと考えます。
配信元:日本人材ニュース
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