2020年3月19日
2020年度に正社員の採用予定がある企業は6年ぶりに6割を下回る大幅減となったことが、帝国データバンクの「雇用動向に関する企業の意識調査」で明らかとなった。
2020年度(2019年4月~2020年3月入社)に正社員(新卒・中途入社)の「採用予定がある」(「増加する」「変わらない」「減少する」の合計)と回答した企業は、前回調査(2019年2月実施)から5.0ポイント減の59.2%となり、2年連続で減少した。2014年度調査(2014年2月実施)以来6年ぶりに6割を下回った。
「採用予定はない」前年比3.4ポイント増の27.8%となり、2年連続で増加した。
正社員の「採用予定がある」と回答した企業を規模別にみると、「大企業」は82.9%となり、7年連続で8割を上回った。企業の6割超が人手不足を感じているなか、採用活動に積極的な姿勢が続いている。「中小企業」は53.6%となり、前回調査から5.5ポイント減少した。中小企業は高水準ながら慎重な採用姿勢がうかがえる。
非正社員(新卒・中途入社)の「採用予定がある」(「増加する」「変わらない」「減少する」の合計)と回答した企業は44.2%となった。前回調査から6.1ポイントの大幅減となり、3年ぶりに5割を下回った。
一方、非正社員が人手不足の状態にある業種の採用意欲は高い。人手不足が顕著な「飲食店」は93.6%で最も高く、「各種商品小売」(77.1%)、「教育サービス」(76.7%)など5業種が7割台で続いている。
「採用予定はない」(40.2%)と回答した企業は前回調査(36.3%)を3.9ポイント上回り、2年連続で増加した。
「就職氷河期世代活躍支援プログラム」の利用について、「積極的」(「既に利用した」「現在利用中」「これから利用する予定」のいずれかを回答した企業)とした企業は6.3%だった。一方、「利用しない(できない)」は35.4%、「プログラムを知らない」は23.9%となり、4社に1社がプログラムを把握していなかった。
調査は、2020年2月14日~29日、全国の2万3668社を対象に実施し、1万704社の有効回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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