4月の実質賃金0.7%減、現金給与総額は0.6%減

2020年6月17日

4月の実質賃金0.7%減、現金給与総額は0.6%減

 物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月と比べ0.7%減となったことが、厚生労働省が発表した4月の勤労統計調査(速報、事業所規模5人以上)で分かった。

 4月の一人当たりの平均現金給与総額は27万5022円で、前年同月比は0.6%減となった。

 現金給与総額のうち、きまって支給する給与は0.9%減の26万4381円で、所定内給与は増減なしの24万6397円、所定外給与は12.2%減の1万7984円。特別に支払われた給与は、10.6%増の1万641円。

 現金給与総額の前年同月比を業種別に見ると、金融業・保険業39万603円(2.8%増)、鉱業・採石業等32万7104円(2.3%増)、卸売業・小売業25万1674円(2.1%増)などが増加した。

 前年同月比が減少したのは、飲食サービス業等10万7770円(11.4%減)、生活関連サービス等18万6697円(7.4%減)、複合サービス事業30万5224円(4.2%減)などだった。

 物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月と比べ0.7%減となり、2カ月連続で減少となった。

 4月の一人当たりの所定外労働時間は前年同月比18.9%減の9.0時間となった。

 所定外労働時間の前年同月比を業種別に見ると、金融業・保険業13.6時間(10.5%増)、鉱業・採石業等15.5時間(6.1%増)の2業種のみが増加し、生活関連サービス等3.8時間(48.6%減)、飲食サービス業等3.1時間(47.5%減)、教育・学習支援業6.8時間(40.9%減)などが減少した。

※掲載する数値は、2019年6月分から「500人以上規模の事業所」について全数調査による値に変更。前年同月の値は抽出調査による値を用いている。
※2020年1月に30人以上規模の事業所の標本の部分入替えを行った。1月は入替え前後の両方の事業所を調べており、新旧事業所の結果を比較したところ、現金給与総額では681円減(0.2%減)、きまって支給する給与では819円減(0.3%減)の断層が生じている。

配信元:日本人材ニュース

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