2020年7月17日
仕事による強いストレスなどが原因で発病した精神障害の2019年度の労災請求件数が2060件に上ったことが、厚生労働省がまとめた「過労死等の労災補償状況」で分かった。前年度と比べると240件増加となる。
支給決定件数は509件で前年度から44件増となり、うち未遂を含む自殺の件数は前年度比12件増の88件だった。
業種別請求件数は、「医療・福祉」426件、「製造業」352件、「卸売業・小売業」279件が多く、支給決定件数は「製造業」90件、「医療・福祉」78件、「卸売業・小売業」74件が多い。
職種別請求件数は、「専門的・技術的職業従事者」500件、「事務従事者」465件、「サービス職業従事者」312件の順に多く、支給決定件数は「専門的・技術的職業従事者」137件、「サービス職業従事者」81件、「事務従事者」が79件と多かった。
年齢別では、請求件数は「19歳以下」21件、「20~29歳」432件、「30~39歳」509件、「40~49歳」639件、「50~59歳」391件、「60歳以上」68件。
支給決定件数は「19歳以下」3件、「20~29歳」116件、「30~39歳」132件、「40~49歳」170件、「50~59歳」75件、「60歳以上」13件となっている。
時間外労働時間別(1カ月平均)に支給決定件数を見ると、「20時間未満」が68件で最も多く、次いで「100時間以上~120時間未満」63件、「120時間以上~140時間未満」45件だった。
支給決定の具体的な出来事は、「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、暴行を受けた」が最も多く79件、次いで「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」が68件、「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」が55件などだった。
脳・心臓疾患に関する事案の請求件数は936件(前年度比59件増)、支給決定件数は216件(同22件減)となった。
配信元:日本人材ニュース
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