2021年7月26日
パーソルキャリアがまとめた「doda転職求人倍率レポート」によると、6月の転職求人数は前月比105.0%、前年同月比121.8%、2019年同月比88.3%となった。転職希望者数は前月比104.9%、前年同月比109.0%、2019年同月比111.9%となり、3カ月連続で過去最高値を更新した。
転職求人倍率は前月比0.01ポイント増の1.86倍で、前年同月比は0.20ポイント増、2019年同月比は0.49ポイント減だった。
6月の状況についてパーソルキャリアは、「求人数は、前年同月比では先月に引き続き大幅に増加。前月比では全業種・全職種で増加」と指摘する。
その要因については「新型コロナウイルスのワクチン接種が行き渡ったあとの景気回復を見据えた採用活動を開始する企業が増えたこと」とみている。「中でも、製造業ではコロナ前の2019年度を上回る設備投資計画となっており、それに伴い採用を強化する企業が増えている」とする。
業種別にみると、求人倍率は前月比では、8業種(「その他」を除く)のうち「メディア」、「金融」、「メディカル」、「商社・流通」、「小売・外食」の5業種で上昇、前年同月比では「IT・通信」「メディア」「メーカー」「商社・流通」「小売・外食」「サービス」の6業種で上昇した。
求人数の前月比は8業種(「その他」を除く)のすべてで増加。前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「金融」(前月比113.8%)、次いで「小売・外食」(同112.2%)。
【業種別 求人数増加率(前月比)】
金融 113.8%
小売・外食 112.2%
商社・流通 109.2%
メディカル 108.0%
メーカー 107.2%
IT・通信 105.1%
メディア 104.9%
サービス 102.3%
その他 100.7%
職種別では、求人倍率の前月比は11職種のうち「企画・管理系」、「技術系(電気・機械)」、「技術系(メディカル)」、「販売・サービス系」、「事務・アシスタント系」の5職種で上昇し、前年同月比では「営業系」、「企画・管理系」、「技術系(IT・通信)」、「技術系(電気・機械)」、「技術系(メディカル)」、「技術系(建築・土木)」、「クリエイティブ系」、「事務・アシスタント系」の8職種で上昇した。
求人数の前月比は11職種のすべてで増加した。前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「事務・アシスタント系」(前月比119.5%)、次いで「技術系(化学・食品)」(同110.9%増)。
【職種別 求人数増加率(前月比)】
事務・アシスタント系119.5%
技術系(化学・食品)110.9%
企画・管理系 107.4%
販売・サービス系 106.9%
技術系(メディカル)106.4%
技術系(電気・機械)106.0%
営業系 105.9%
技術系(建築・土木)103.8%
技術系(IT・通信) 103.0%
専門職 102.5%
クリエイティブ系 102.5%
7月以降の転職市場についてパーソルキャリアでは、「ワクチン接種が行き渡った先を見据え、昨年抑制していた採用の補充目的を中心として、採用活動が活発化することが予想される。加えて、一部の企業では、コロナウイルスの感染拡大以来抑えていた未経験歓迎求人の回復もみられることから、求人数は微増加が予想される」とした。
一方、転職希望者数は「中長期的には引き続き増加傾向だが、7月については、コロナの感染拡大前同様に微減する」と見込んでいる。
配信元:日本人材ニュース
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