2023年5月08日
政府が掲げる女性管理職比率「30%以上」をクリアした中小企業は約1割となっていることが、人材総合サービスを手掛けるエン・ジャパン(東京・新宿、鈴木孝二社長)が実施した中小企業350社に聞いた「企業の女性活躍推進」に関する実態調査レポート2023年度版で明らかとなった。
従業員数300名以下の企業の人事担当者を対象に、女性管理職比率を聞くと、63%の中小企業が「5%以下」と回答した。政府が掲げる目標である「30%以上」と回答した企業は12%に留まった。
女性活躍推進法に関する各種義務化について、対応状況を聞くと「すでに必要な対応が完了」と回答した企業は8%だった。
「すでに必要な対応が完了」、「現在取り組んでる最中」と回答した企業に、取り組んだことで良かったことを聞くと、上位は「企業のイメージアップにつながった」(28%)、「産休・育休取得者が増えた」「職場風土の改善につながった」(同率24%)などとなった。
その他と回答した企業は、「現在取り組んでいる最中なのでまだわからない」という回答が大半だった。
女性社員の活躍推進に対して、課題と感じることを聞くと、トップは「社内に女性のロールモデルがいない(少ない)」、「女性社員の意識」(ともに45%)だった。
今後の課題についてエン・ジャパンは「中小企業の人事担当者は、管理職や経営層の意識よりも、女性社員自身の意識を課題として感じている人が多い印象」と指摘した。
調査は、2023年2月15日~3月14日、人事担当者向け情報サイト「人事のミカタ」を利用する従業員数300人以下の企業を対象にインターネットで実施し、353社の有効回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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