2022年4月22日
2021年に転職した20代~50代男女正社員の転職率は前年比2.1ポイント増の7.0%となり、過去6年間で最も高くなったことが、マイナビ(東京・千代田、土屋芳明社長)の実施した「転職動向調査2022年版」で明らかとなった。
2021年の正社員の転職率は前年比2.1ポイント増の7.0%だった。転職率は2016年から2019年にかけて増加傾向にあったものの、2020年は減少に転じた。しかし、2021年は若年層を中心に新型コロナウイルス感染拡大前の水準に戻り、過去6年間で最も高くなった。
【転職率】
2016年 3.68%
2017年 4.16%
2018年 5.28%
2019年 6.96%
2020年 4.94%
2021年 7.03%
転職者のうち在職中に転職した割合は73.1%と、2020年より5.6ポイント増加した。同じく転職者のうち週4日以上在宅勤務をしている割合は48.9%と、2020年の調査時点より7.0ポイント増加した。
転職と在宅勤務の因果関係についてマイナビでは「在宅勤務の浸透により職場に出勤する時間が削減されることで転職活動にあてられる時間が増え、在籍中に転職活動がしやすい環境となったことも、転職率増加の一因と考えられる」と指摘する。
転職後の企業規模の変化をみると、企業規模がより大きい企業への転職率は33.1%、より小さい企業への転職率は32.3%となった。2020年まで、企業規模がより大きい企業とより小さい企業では、より小さい企業への転職の方がやや多かったが、2021年はより大きい企業への転職率が高くなった。
【転職後の企業規模の変化】
2019年 企業規模がより大きい企業への転職率32.3%、より小さい企業への転職率37.7%
2020年 同32.7%、同35.4%
2021年 同33.1%、同32.3%
性年代別では男性の30代40代、職種別ではクリエイター・エンジニア職において、企業規模がより大きい企業への転職率が高くなっている。
前職より年収が上がった割合は、全体で35.6%と、この3年間で最も高くなった。転職後の企業規模の変化と同様に、性年代別では男性30代40代が、職種別ではクリエイター・エンジニア職において、年収が上がった割合が高くなった。
転職市場の現状についてマイナビでは「DX等の推進で、企業のIT関連の高スキル保有者への採用ニーズが高まり、これまでより従業員規模の大きい企業へ転職した人や年収が増加した人が増えたと考えらえる」とした。
調査は、2022年1月25日~26日、正社員として働いている20代~50代の男女のうち、2021年に転職した人を対象にインターネットで実施し、1500人の有効回答を得た。(男性20代323人、男性30代337人、男性40代221人、男性50代117人、女性20代221人、女性30代136人、女性40代97人、女性50代48人)
※調査結果は、端数四捨五入の関係で合計が100%にならない場合がある
配信元:日本人材ニュース
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