新入社員研修で伝えるべき!コンプライアンスとSNS
新人向けビジネス基礎
1.「コンプライアンス」という言葉に含まれるもの
食品偽装やデータの改ざん・粉飾決算など、明らかな違反行為だけがコンプライアンス(法令順守)違反ではありません。
近年は、社会通念上守るべきルールといったもっと広い意味で捉えられるようになっています。
通勤中の歩きたばこや歩きスマホ、同僚とのランチでついつい盛り上がってしまった会社の愚痴、休日にアップしたSNSなど、私たちの行動は社会人として本当に大丈夫でしょうか。
2.個人の違反は組織の責任となる
よくある業務中のコンプライアンス違反には、「知らなかった・・・」や「つい・・・」が原因の違反がたくさん含まれています。
例えば、
・資料作成の時にネット上の写真や文章をコピペしてしまった
・宛先を間違えて、別のお客さまにメールを送ってしまった
・会社の業績が良さそうだから今期は決算賞与が出そう!とSNSでつぶやいてしまった
などです。
前述の例はそれぞれ、著作権法違反・情報漏洩・インサイダー取引に該当する恐れがあります。
自分の「知らない」「わからない」は、組織に甚大な被害を与える可能性があることを、まずは、「知る」ことが自分のことも組織のことも守ることになります。
3.新人にとってのコンプライアンスとSNS
「つい、うっかり」のコンプライアンス違反の中でも、特に注意したいのが、Facebook®やTwitter®、LINE®などのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の使い方です。
最近の新人は、友人同士のコミュニケーションはもとより、SNSで就活を行うことも多く、SNSは身近な存在です。ご存知の通り、SNSでのメッセージの伝播力は非常に大きいことが特徴です。
1人が50人に、その先の1人が50人に送る。それを4回繰り返せば625万人にメッセージが伝達できます。新人の不用意な投稿が「炎上(大量のアクセスが集中し、反論を受けてしまう状態)」
になる可能性もあり、所属する組織にとって大きなトラブルにつながるケースも増えています。
何事も最初が肝心。新人研修の中で、しっかりとした意識づけと組織のルールを伝えることが必要です。
4.なるべく、具体的に伝えることが「鍵」
テキストでは3ページにわたり、コンプライアンスの重要性と社会人として注意すべきSNSの使い方について解説しています。YESかNOで答えるクイズ形式のワークをご紹介しましょう。
1.コミュニケーションを深めるために、上司や先輩に「友だち申請」をするべき
2.もちろん、上司や先輩から「友だち申請」がきたら、必ず受ける
3.急いでいるときはLINE®が便利なので、業務連絡に使う
4.会社で仕事している様子をInstagram®(インスタグラム)にあげてみる
5.会社名を出しているわけではないので、上司に注意されたことや仕事上の悩みをTwitter®にあげて、仲間と共有することは悪くない
いかがですか?ご担当者の皆さまなら、回答はすべて「NO」である、とおわかりだと思いますが、驚くなかれ、実際に研修でやってみると、全問正解できる受講者は意外と少ないのです。
したがって、なぜ「NO」なのかを設問毎に講師から詳しく解説していきます。また、SNSを使用するうえで問題となるポイントや投稿前のチェック例などをテキストに具体的に記載しています。