【お知らせ】
最新データ(2024年度新入社員を対象に実施した新入社員研修及びアセスメント回答結果)に基づく、2024年度新入社員の傾向につきましては、
こちらのページからご確認いただけます。
年間約59万名に研修を提供する株式会社インソース(本社:東京都荒川区、代表取締役執行役員社長:舟橋孝之、証券コード:6200、以下「当社」)はこの度、約2万8千名に行った2022年度新人研修の結果を分析した、本年度の新人の傾向についてお知らせいたします。
本年度4月1日~15日の15日間で、新入社員研修の受講者数は累計28,546名(うちオンライン8,820名)となりました。また、本年度も引きつづき、新型コロナウイルス感染症の影響を受けましたが、集合型(対面)研修の割合は昨年の6割から1割増えて7割と多数を占めました。これらの新入社員研修に登壇した講師やアシスタント講師などからの声をもとに2022年の新人の傾向をまとめました。
2022年度新入社員の傾向
本年度の新人は、一言で言うと、「知識は豊富だが、実践・応用力に欠ける」傾向があるといえます。ステイホームの影響で良く勉強はしているが、人に会っていない等リアルな経験が少ないためか、自分の考えを形にしたり、対面のコミュニケーションが苦手な方が見受けられました。
<良い点>
組織の一員として報連相の重要性は理解できている
<悪い点>
相手目線ではなく、正解・不正解に囚われがちである
知識が豊富な人も多く、テキストで取り扱う「仕事の進め方」、「報告・連絡・相談」などの基本を理解できていた。しかし、具体的な行動がイメージできていない新入社員が多かった。
例)「上司に進捗率を正確に伝えることが部下の務めです」などの発言をするが、具体的な行動を質問すると黙ってしまう、など表面的な理解に留まっていた。
また、相手に伝わる報告・連絡・相談(コミュニケーション)や「QCDRS」など、社会人としてより望ましい言動や判断を求めるワークでは正解・不正解に囚われて戸惑う新入社員が多かった。他にも、相手がどう思うかの視点はなく、自分が感じたことをそのまま発言している新入社員も見られた。
<良い点>
即実践できる(特にお辞儀や指摘事項)
<悪い点>
仕事への自信を持たせ挨拶や笑顔を継続させることが課題
お辞儀は研修で実践することで、格段に所作が美しくなった。
身だしなみや姿勢(立ち姿、座り姿など)など、指摘を受ければ、その場はすぐに気をつけて直すことができていた。しかし、2日目になると服装が緩くなる、「疲れ」を安易に顔や態度に出す、など、気を抜く様子が見られた。また、コロナ禍の影響か、笑顔や挨拶が、出来ていなかったり、ぎこちない新入社員が多かった。
<良い点>
敬語・言葉遣いが課題であることを理解できている
<悪い点>
自然と使えるようになるまで繰り返しの練習が必要
例年に比べて、言葉遣いや敬語は、特に課題が見られた。
研修中でも、「私(わたくし)は」ではなく「自分は」と言ってしまったり、相手を「ちゃん付け」で呼ぶ、「~っす」とフランクな言葉になってしまうなど意識しないと丁寧な言葉遣いができなくなっていた。敬語は正しく伝えても、抑揚なく棒読みになってたり、語尾が伸びたりしていた。指摘するとその場は修正されるが時間が経つと戻ってしまっていた。
<良い点>
応対スキルを身につけようと積極的に繰り返し練習していた
<悪い点>
お客さまに信頼される応対レベルになるには継続的な練習が必要
職場に配属後に、電話応対や名刺交換などを実践する必要性を感じており、何度もくりかえし練習していた。休憩中も名刺交換を練習したり、個別に疑問点を質問をしていた。ただし、これまで固定電話を使ったことがない、応対の仕事自体を想像することが難しいなどにより課題として、研修後も継続的に練習することが重要だと認識した新入社員が多かった。
<良い点>
主体性が重要であることは理解できている
<悪い点>
受け身の姿勢や無難にこなそうとする姿勢が見られる
対面で学ぶ機会が少なく、「社会に出る不安が大きく、職場で即活用できるものを重点的に学びたい」という声が聞かれた。
社会人として意識を新たにし、「自ら主体的に動くことが大事」「時間内に最大限の成果を出さないといけない」などの発言もあがっていた。一方で、指示がないとメモを取らない、テキストの答えが埋まったらそれ以上考えない、など根底に受け身の姿勢や無難に取り組んで終わらせようとする姿勢が見られた。
<良い点>
社会人として守るべきルールを知識として知っている
<悪い点>
ルールを逸脱した場合の影響範囲を想像できていない
ワークでは組織の一員としての出勤や休憩中に気をつけるべきことをしっかりと書き出せていた。いざ休憩に入ると、大声で談笑する、突っ伏していたりなど、自身の行動の影響範囲などが理解できておらず、講師から適宜指摘を受けていた。加えて、先輩社員がゴミを片付けている、換気の窓を閉めている時に、ずっと座って携帯をさわっていたなど、周囲への気配りにはさらに課題が残る。
■「組織(チーム)の一員」という帰属意識が例年以上に求められる
【背景】コロナ禍の影響で、受け身や控えめな新入社員が多い
コロナ禍で「自宅で授業を受ける」「一人で過ごす時間が多い」など、学生生活を控えめに過ごし、組織(大学・学校)に所属しているという意識が薄かった新入社員が多いように見受けられました。「組織の一員」であるという意識が薄いと、離職やチームで協力して仕事ができないなどの悪影響が出やすくなります。
【対策】新人との接触機会を意識して増やす場作りが必要
同期同士や上司、先輩、担当者と新人との会話の場(面談等)を意識的に増やし、「ザイアンス効果(単純接触効果)」で不安や心理的障壁を和らげ、「自分はこの人たちと一緒に仕事をしていくんだ!」という帰属意識を持たせるようにすることが重要になります。特に、上司には、新人が活躍できる場作りや面談のスキルが求められます。
■相手(お客さま、上司や先輩等他者)目線を養う計画的な指導が重要
【背景】コミュニケーションの機会が少なく、自分本位になりがち
例年よりも「敬語が使えない」「一方的に話す」「空気が読めない」など、相手からどう見られるかあまり意識できていない傾向が見られました。
【対策】相手目線で考えさせ続ける計画的な指導が必要
上司や指導担当は、従来であれば、失礼だとも思えるような自分本位な言動にも立腹せず、「相手にどう見られるか、相手がどう思うか」という視点を繰り返し伝える必要があります。新人に、相手目線が身につくような機会を計画的に与えた上で、適宜フィードバックをし、成長させていくことが求められます。
インソースでは、この結果を踏まえ新入社員のスキルアップのための様々な研修をご用意しております。
■5月以降におすすめのサービス
お互いの特性を理解し合いチームの成果を高めるアセスメントツール「giraffe(ジラフ) 」
また、人手不足や長時間労働の是正の中、新人・若手の早期戦力化が求められています。そのためには、効果的なOJT(現場指導)が欠かせません。当社ではこれに対応した様々なサービスもご用意しております。
Leaf(リーフ)は研修管理システムです。新入社員のメールアドレスと研修情報を登録すると、研修連絡やアンケートが簡単に行えます。