11月のトレンドワード
BPO (ビジネス・プロセス・アウトソーシング)
BPOとは、Business Process Outsourcingの略語で、企業が一部の業務プロセスを一括で専門業者に外部委託することをいいます。
BPOは、単なる人材補充や、作業を部分的に委託するためだけの外注・下請けとは異なります。業務プロセスの企画設計からITシステムの開発導入、人材や設備、プロセスの運用まで、継続的な業務そのものを一括で委託します。自社のコア業務に経営資源(ヒト・モノ・カネ)を集中させるとともに、自社にはないノウハウを持つ専門企業に委託することで、品質向上やコスト削減、業務の効率化を実現する経営戦略として注目されています。
BPOしやすい業務としては、コールセンターやヘルプデスク業務、経理や人事といったバックオフィス業務、情報システムの運用業務など、企業の売上や利益に直接関係しない「ノンコア業務」が挙げられます。また近年では、激動するマーケットに素早く対応できるよう、営業やマーケティング分野に強い企業にそれらの業務を委託し、自社では新商品やサービスの開発といったコア業務に専念することで、市場での競争優位の確保を図る組織も増えています。
その一方で、BPOによって一度切り離した業務は、社内でノウハウを蓄積することができなくなります。そのため、委託先との契約が解消となった場合、品質を落とさずに業務を継続するのは困難です。リスク対策としては、情報漏えいなどトラブルを起こす可能性の低い、信頼できる委託先を選定したうえで、定期的に業務に関する報告書の提出を依頼するといった管理体制を整えておくことが有効です。
以上のように、自社に強みがあるコア業務に経営資源を集中させ、ノンコア業務を専門の外部先に委託することで、効率的な収益改善を実現できます。BPOをうまく活用できるよう、自社の業務プロセスを洗い出したうえで、どの業務を委託し、どの業務に経営資源を集中させれば最も収益の拡大につながるか、組織経営の観点から入念に検討することが極めて重要です。
Pick UP
- BPOサービスなら、インソースにお任せ!
- 自社の環境分析や経営戦略を立てる手法を身につける
- 業務をプロセスに分解し、流れを最適化する改善策を学ぶ
- 社内のデータを有効活用し、業務改善や収益向上につなげる