(15)お支払いの確認依頼
シチュエーション
・期限を過ぎても入金が確認できない取引先へ、確認を依頼する
作成のポイント
前提として、先に一度、先方へ電話をしましょう。
その後にメールをお送りするという方が心証がよいです。
いずれにしても「振り込まれていない」ではなく
「(私どもで)入金の確認ができない」と表現します。
自社の入金チェックミスもありえるからです。
また、別の請求書と合算した振り込みになっている、振り込み元の名前が異なっているなどの可能性もあります。
件名に請求書番号等を記載すると、目に留まりやすくなります。
逆に金額をそのまま記載するのはあからさますぎるので、避けるようにしましょう。
メール本文内に請求内容を具体的に記載する、請求書のPDF等を添付するなど
お客さまの確認を容易にする工夫も返信を促進します。
件名:お支払い状況確認のお願い[請求番号*****]
株式会社**
企画**部
大川 次郎 様
平素は誠にお世話になっております。
株式会社○○の田中でございます。
先般は、弊社をご利用いただき、誠にありがとうございました。
先刻お電話をいたしましたが、ご不在とのことでしたので
メールにて失礼いたします。
実は弊社経理担当より、私に貴社からのご入金が
確認できない旨の連絡がございました。
ご多用のところ恐れ入りますが、貴社内でのお手続き状況につきまして
ご教示いただけますと幸いです。
念のため該当のご請求書を添付ファイルにてお送りいたします。
本メールと行き違いでお振込みいただいていた場合は
何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
[ご請求内容]
請求番号 *****
請求日付 2020.**.31
金 額 ¥***,***-(税込)
内 容 [商品名,サービス名等]
また、既にお振込み済、あるいはこれからお振り込み予定の場合は
誠にお手数をおかけしますが
以下3点をご教示くださいますよう何卒お願い申し上げます。
1.お振込(予定)日
2.お振込金額
3.お振込依頼人名
本件のご返信をお待ち致しております。
以上 何卒よろしくお願い申し上げます。
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※署名省略
<新人営業担当者向け豆知識>
※「未回収金」の対応は、いきなり「督促」ではなく、先方の「支払手続状況を伺う」というスタンスからスタートします。
※“ご多用のところ恐れ入りますが”のあたりは、先方事情が多少なりともわかっていれば“コロナウイルス感染拡大予防のために在宅と出勤の交代勤務をなさっていると伺いました。”“時節柄、在宅や時差・時短の勤務など状況が常日頃と異なる方も多い中で”等を付け加えるよいでしょう。
3月なら“ご多忙な期末の折に”、12月なら“師走のご多忙の中”、先方事情を熟知していれば“来季予算のご計画でご多忙の時に”など、その時々の季節や状況を理解している内容の言葉を入れると機械的、事務的な印象が薄れます。
※本件のような内容の文書には、概ね「本状と行き違いにてお振込みいただきました場合は悪しからずご容赦くださいますようお願い申し上げます。」という表現を用います。
※自社の入金確認を簡便にするために、お客さま側からのお振込みの際、振込依頼人名の前後に請求書番号 等の入力を依頼するケースもあります。