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アクションラーニング

アクションラーニングとは、現実の課題についてグループで討議して解決策を考え、実行とリフレクション(振り返り)によって個人や組織の成長を目指す学習プログラムのことを言います。1930年代にイギリスで提唱されて以来、課題に対して迅速かつ主体的に解決できる能力やリーダーシップの開発手法として世界中に広がり、様々な分野で幅広く活用されています。

通常アクションラーニングは、以下のプロセスを1セッションとして実施します。

1.アクションラーニングの事前準備
参加者全員が共通のチームで取り組むための意識付けとして、以下のことを行う。
①役割分担を決める(アクションラーニング・コーチ=ALコーチ、問題提示者、それ以外のメンバー)
②2つのルール(質問中心で進める、振り返りの時間を設ける)を確認する
③チーム内での約束を設定する(関係者以外への守秘義務、セッションへのコミットメントなど)

2.アクションラーニングの開始
問題提示者が自身の抱える問題について2~3分で説明し、メンバーがそれに対して多面的かつ広い視点から質問をする。ある程度質問が繰り返されたらALコーチが介入し、チームの雰囲気や質問の状況はどうか、といったプロセスに関しての振り返りを促す。

3.問題の再定義
質問と振り返りを繰り返し、問題を明確にする質問がある程度出てきたら、メンバー全員で問題の再定義をしていく。ALコーチ主導のもと、再定義された問題に全員が同意できるまで、質問と振り返りを繰り返す。

4.目標設定・行動計画作成
問題の再定義によって明確にされた「問題の本質」について、ゴールと対策を考える。目標到達を阻む要因をどうしたら解決できるかについて質問を繰り返したうえで、「あるべき姿」に到達するための行動計画を作成する。

5.振り返り
ALコーチを中心に、5分~10分の時間でセッション全体の振り返りを行う。質問の内容や数などを振り返り、次回のセッションに活かす。

アクションラーニングのセッションを通じて、参加者個々の質問力・傾聴力・共感力・思考力・フレーム打破力などの能力向上を図ることができます。また、セッションを繰り返すなかでメンバーの関係性が良くなりチーム力が向上する、多様なメンバーの視点に立った問題発見・解決力の開発が見込める、といったメリットもあります。

このように、個人・チームの成長と組織の問題解決を同時に実現できるアクションラーニングを、皆さまの組織でも取り入れてみてはいかがでしょうか。

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