PDCAサイクルは、会社が事業を運営していくなかで必須のツールです。しかし、このPDCAサイクルを導入したはいいものの、社内になかなか定着しないとお悩みの経営者の方も多いようです。
今回は、PDCAサイクルを継続して回し、定着させていくためのコツをインソース研究チームの研究成果としてお伝えします。
「高速PDCAサイクルのすすめ」~マネジメント・経営のコツ
著者:インソースマネジメント研究チーム
- ■PDCAサイクルの定着には「成果をあげること」が必要
- 事業運営に必須のツールであるPDCAサイクルが、なかなか社内に定着しないという声がしばしば聞かれます。PDCAサイクル定着のポイントは成果をあげることです。 成果がでて初めてPDCAサイクルの有効性を人々が信じるようになり、定着も進むのです。
- ■成果をあげるための鍵は高速PDCA
- それでは、PDCAサイクルで成果を出すためには何が必要でしょうか?その答えは、PDCAサイクル を速く回すことです。回転数を上げるほど、課題が見つかり、改善を行う機会が増えるので、成果がでやす くなります。ただし、回転数を上げるといっても大きな車輪を高速回転させるのではなく、小さな車輪を無理なく継続的に高速回転させて目的地に到達することが重要です。
- ■高速PDCAの運用ポイントは細かい目標の設定と確認
- 「大きな車輪を小さな車輪にする」とは、最終目標を複数のサブテーマに分解することです。高速PDCAでは、そのサブテーマごとに、さらに最終目標値と、チェックポイントごとの目標値を設定します。そして、サブテーマごとの達成状況を細かく確認していくのです。
- ■試行錯誤の奨励が高速PDCAを成功させる
- 高速PDCAサイクルで成果をだすためには、試行錯誤を奨励し、失敗から学ぶことができる環境を構築することも重要です。仮説を構築、実行し、 結果を検証していくなかで、仮説通りにならなければ、その理由を考え、仮説を修正し、再度実行してみるのです。
- ■実行と分析のバランスも重要
- 仮説の精度を上げるには結果の分析が必要ですが、分析にばかり時間をかけても仮説の精度は上がりません。実行のたびに、結果を分析し、少しずつ仮説の修正を行いながら精度を上げていきます。当然、実行しないと分析もできないので、PDCAの各サイクルに費やしている工数(人数×時間の積値)を調べ、PやCに工数をとられすぎているようであれば、バランスを見直していきます。