2019年6月に女性活躍推進法が改正されました。2022年4月からは、従業員数101人以上300人以下の事業主が新たに「一般事業主行動計画」の策定・届出義務の対象となります。
また、2020年6月からは、従業員数301以上の事業主に対して、女性活躍に関する情報の公表義務の項目が追加されるなど、多くの企業でこれまでよりも対応が求められることとなります。
参考:厚生労働省「女性活躍推進法特集ページ」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000091025.html(最終アクセス日:2020/8/12)
そのような背景を受け、自社の女性活躍推進に向けてこれから本格的に取り組みを進めるという企業はもちろん、すでに取り組んでいるがなかなか成果が見えないという企業のご担当者さまからも、様々なお悩みが寄せられています。
そこで今回は、女性活躍を推進するうえで起こりがちな課題と、その解決に向けたポイントをお伝えします。あわせて弊社の研修もご紹介いたしますので、早速何から取り組むべきか知りたい方はもちろん、男女にかかわらず自社で長く活躍できる優秀な人材を育成し組織力の向上につなげたい、とお考えの皆さまにもご参考になれば幸いです。
◆女性活躍をさらに進めるうえでの課題
【課題 その1】~具体的な取り組みが分からない
【課題 その2】~女性管理職がなかなか育たない
【課題 その3】~目的意識の薄い女性のキャリア形成が難しい
【課題 その4】~女性従業員への指導が難しい
【課題 その5】~事務職の女性のモチベーションが上がらない
【課題 その6】~育児と仕事の両立に悩むワーママの支援が難しい
従業員が増加し、当社でもこれまで以上に女性活躍推進に取り組まなければならないが、具体的にどうしたらよいか。
★解決のポイントは......
「フェア」「ケア」「キャリア支援」の3つの柱で長期的な育成・サポートを
女性に組織でより活躍してもらうためには、次の3つの柱で育成・サポートすることをおすすめします。
(1)意思決定の場に参加させるなど、フェアな環境を作り出す
(2)働きやすさと働きがいを相乗効果で高める(ワークライフバランスのケア)
(3)キャリア形成支援を強化し活躍の度合いを高める
女性活躍を推進するうえで、処遇制度だけの充実に走り「働きやすい」だけの職場になってしまうのは本末転倒です。女性社員が「自分の会社が面白い」、「仕事が本当に楽しい」と思って働けるよう、長期的な視点で考えることが必要です。
★解決につながる研修はこちら!
当社でも長く働き続ける女性が増えている。今後は管理職にもなってもらいたいが、過去に前例がないためか、なかなか育たない。どうしたらよいか。
★解決のポイントは......
自らが女性管理職の「ロールモデル」を目指す前向きなマインドを醸成する
組織として女性管理職育成に取り組んでいても、「ロールモデルとなる女性がいないとリーダー像のイメージが沸かない」、「憧れの先輩や上司がいたとしても、同じように働く自信がない」と考える女性が多いと効果が表れにくいものです。まずは女性の意識変容を促すことが重要です。
いわゆる「カリスマ性」や「強いビジョン」を持ったリーダー像が全てではありません。コミュニケーション能力や調整力の高さなど、リーダーに求められる要素は様々であることを理解したうえで、自らがなりたいリーダー像を描き後輩たちのロールモデルとなればよいのだ、と前向きに考えるマインドを醸成するとよいでしょう。
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【公開講座】女性リーダー研修~キャリアアップ編「リーダーとしての自信をつける」
これまで男性のような人事異動の機会が少なく、強い目的意識も見られない女性社員に、自らキャリアを考え前向きに働いてもらうにはどうすればよいか。
★解決のポイントは......
「お金」の問題と絡ませてキャリア形成の意欲を高める工夫を
終身雇用制度が崩れ、年齢給や勤続給は縮小・廃止の傾向にある現代において、主体的にキャリアを形成しなければ、仕事はもちろん私生活においても充実した「人生100年時代」を送ることは難しくなっています。「お金」という現実的な問題の提起は、上昇志向の薄い社員にとっても自らのキャリアを考えるきっかけとなり得ます。
その認識を踏まえたうえで、自分に求められていること(Must)、自分にできること(Can)、自分がしたいこと(Will)を自律的に考え、戦略的にスキル習得を図る意識を醸成できるような教育の機会を用意するとよいでしょう。
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【公開講座】20代向けキャリアデザイン研修~Must・Can・Willでキャリアを考える
これまで男性の比率が高かった現場でも女性従業員が増えてきた。しかし、男性と同じ部下指導のやり方では上手くいかなくて困っている。
★解決のポイントは......
上司からの「一方的な指示」はNG。傾聴のスキルを磨き、部下への「共感」を示すのがカギ
フェアな環境を望む女性は、「上から目線」や「一方的な指示」を好みません。女性に動いてもらうためには、上司の方から積極的な「自己開示」を試み、部下との信頼関係を築くことが重要です。
また、女性がコミュニケーションに求めているものは「アドバイス」より「共感」という傾向があります。上司が傾聴のスキルを磨き、部下の気持ちに寄り添った態度を示すことで、「自分の存在が認められている」という安心感を与えられるようになるとよいでしょう。
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【公開講座】男性のための部下育成研修~女性リーダーの活躍を支援する
今やっている仕事が将来AIに奪われる可能性もあり、特に事務業務を担う社員のモチベーションを保つのが難しい。どうしたらよいか。
★解決のポイントは......
どんな環境でも仕事のやりがいを得るためには「自分らしい働き方」がカギ
「お客さまを喜ばせたい」「納得のいくものをつくりたい」「ペースを守って健康に働きたい」など、仕事を続けるうえでのこだわりや大切にしたい価値観は人によって様々です。自分にとって譲れない「価値観」を明確にすることで、将来働く環境が変わっても、仕事の「やりがい」を得ることが可能となります。
自分がやりがいを得るための原動力(キャリア・アンカー)を見つけ、「自分らしい働き方」ができるようになるためのサポートをすることも、女性活躍推進の施策として大変重要です。
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【公開講座】女性のためのスマートワーク研修~自分らしい働き方で職場に貢献する
育児休暇から復帰した女性が、以前のようにフルタイムで仕事ができず、ワーキングマザーとして上手く業務管理ができないと悩んでいる。どうしたらよいか。
★解決のポイントは......
育児と仕事を両立させるカギは「他のメンバーに助けてもらう」意識に変えること
ワーキングマザーが働くうえでの時間的な制約を抱えるのは仕方のないことです。責任感の強い人ほど自分一人で何とかしようと思いがちですが、今までの働き方から「他のメンバーに助けてもらう」意識に変えていくことが、育児と仕事の両立を実現させるカギになります。また、他のメンバーが同じ状況になった時に「お互い様」と言えるよう、助け合いを心掛けることも大切です。
いざという時に周囲のメンバーや上司に引継ぎがしやすよう、業務を見える化しておく、日頃から話しかけやすい雰囲気をつくり人間関係を円滑にしておくなど、ワーキングマザーとしての仕事の進め方を工夫することが求められます。
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