信頼関係を築くには、仕組みと共感がポイント~社会人15年目のつぶやき
2022.09.01
- キャリア
「信頼できる人」というと、あなたはどのような人を思い浮かべますか。あるいはこれまでの人生で、どんな時に「この人のことを信用できる!」と感じましたか。私が今でも忘れられないのは、人生で初めての上司だったⅠさんという方です。どんなに辛い時でも、Iさんの言葉を胸に社会人生活を送ってきました。
社内メンバーとの関係を構築するには
Iさんは私の両親よりも年上の方でした。右も左も分からない、それでいて生意気な発言も多かった私を辛抱強く諭し、様々なことを教えてくださった人生の師のような大切な存在です。思えば「絆の深め方」が他の上司とは全く違い、今では一般的となった双方向コミュニケーションを大事にしておられたと感じます。
チームワークを発揮するうえでは、お互いが相手を認め、尊敬の念をもって接することが重要です。上司側が先に自己開示することで、部下は自分の弱みや意見を素直に出しやすくなるものです。例えば頭ごなしに部下の行動や成果物を批判するのではなく、長所や特性をふまえたうえでより良い成果を上げるには・さらに本人が成長するにはどうしたらいいかを、寄り添いながら一緒に考えることが大切です。
Iさんはまさにこれらを実践なさっていて、「嫌だなあ、Excel苦手だな」と言いつつも、逃げずに挑戦し、関数を使えるようになられました。指導の場面でも「君の強気で堂々としているところがいいね。でも、○○してもらえると助かります・ありがとうございますって言われたい人もたくさんいるから、試してみようか」など素敵なアドバイスをたくさんいただきました。有言実行、率先垂範の姿勢を貫いていらっしゃったのも尊敬できる点でした。
毎日10時と15時は小さなおやつをくださる進捗チェックの時間を設定されたのも、報告や相談、連絡の頻度が自然に高まるようにという施策の一つだったのでしょう。 体調が悪い時にはピシャリと「もう帰りなさい」と一言。頑張りたい時には「その心意気、買った!」と残業に付き合ってくださいました。いつも私の様子を気にかけ、状況に共感し、素晴らしい判断力で上手に誘導してもらえていたなと思います。
社外のお客さまとの関係を強くするにはどうするか
組織外の取引先の方を決して悪く言わないのも、Iさんの素晴らしいところでした。 「こちらが先に、しかも早く相手を助けてあげることを長く続けるっていうのが大事なんだよ。それが信頼関係を深めることにつながるの」といつもおっしゃっていました。
今ならよく分かります。いち取引先ではなく、先方のビジネスを支える重要なパートナーだと認識してもらうには相応の時間がかかるものですが、「いつも誠実で対応が早い」これに勝るものはないのです。
Iさんの元を離れてずいぶん時がたち、いつの間にか後輩や部下を指導する立場になりました。いつかまたIさんに会えたら「信頼のおける良い大人になったね」とほめてもらえるように、良い上司・先輩を目指していきたいと思います。
~社会人15年生の本コラムの気づきに関する研修・サービスはこちら~
▼信頼関係を深め挑戦を促す評価面談を実現するプラン
▼チームワーク入門研修~信頼・責任・疾走・勝利で高めるエンゲージメント(1日間)
▼管理職向けコミュニケーション研修 部下との信頼関係づくり編(半日間)
おすすめリンク
・顧客との関係構築研修 ラインナップ
・【動画教材】傾聴力~今の時代に必要な聴く力、話させる力、心を開かせる力、信頼される力
・心理的安全性とは~1人ひとりが自然体でいられる環境をつくる4つの処方箋
・部下の成長を促す「上手な仕事の任せ方」~任せる前の準備と自己効力感の引き出し方