研修を語る
2024/05/21更新
研修担当者レベルアップ研修を語る
■研修会社独自のノウハウを開陳する
――「研修担当者レベルアップ研修」を開発された動機と、この研修で得られる効果について教えてください。
一般企業で行われている研修は、内部で、担当者の方がそれぞれ研修計画や研修体系を作り上げていらっしゃるというのが現実です。そこで、当社の研修作りのノウハウを担当者の方々にお伝えすれば、自分たちで研修を作りやすくなるのではないかと考えたのが、「研修担当者レベルアップ研修」を開発した動機です。
大きく分けて、研修を実施する際には、 (1)研修を外部に依頼する場合 (2)自分たちで研修を企画・実施する 場合の2つのパターンがありますが、やはりそれぞれにお悩みがあるようです。外注をする場合は、まずはどのような研修を行うかというイメージを作らなければなりません。その場合、社内でのニーズの掘り起こしが必要になってきます。また、自分たちで研修を企画する場合は、全体計画、テキスト作り、タイムスケジュール組みなどの作業が必要となります。
「研修担当者レベルアップ研修」では、社内のニーズを把握し、そのニーズをプログラム、カリキュラム、テキスト作りに落とし込む所までのご説明をいたします。
■研修でお話しすることは「私たちがやっていることそのものです」
――実際に研修を行って、反応はどのようなものでしたか。
反応は良かったです。例えば、私たちが営業でお客さまの所に訪問するときは、「若手の二年目の育成に困っている」というお客さまの声から対話がはじまります。私たちはその対話を通じて、お客さまの要望を具体化していき、それを基に企画を用意しますが、このニーズを具体化する過程をどのように進めるかということを研修でご説明します。
この研修を受講される方は、「どのような問題点がある」という所までは理解されていますが、その問題点を「研修としてどのように具体化したら良いのか」ということにお悩みを持っていらっしゃいます。
まず、問題を具体化するために、ニーズ集めが必要です。ニーズ集めで、一番簡単なのは「聞く」ことです。聞いて回れば、すぐに様々なことがわかります。実際、我々が営業をする際にも、研修担当の方にお話を聞いて、「お客さまのニーズはこんなことかな?」と想像して、研修の企画を行います。受講者の中には、研修の企画だけではなく、そのほかにたくさん業務を抱えていらっしゃる方 が多くいらっしゃいます(例えば「総務部」の中で社員の教育・研修を担当されている方など)。そうした方々が、初めて研修を企画する際には、やはり3日間ぐらいあってもいいかもしれませんが、それを何とか1日にまとめてお話ししています。
そのため、私たちは、様々な研修に関する書籍や論説があることを承知しながらも、知識面に関しては、現場で研修を企画する際に特に必要な事柄についてのみお話しします。研修では、知識を身につけていただくというよりは、現場の問題点を考えていただき、それを研修としてどのように具体化するかということを演習やグループワークを通じて、じっくりと考えていただくことに重きを置いています。我が社の「社是」もそうなのですが、論を振り回して難しいことをいうよりは、具体的な事柄について、「なるほどね、耳が痛い」、「得心がいったね」と膝を打つような感じで納得いただく研修を実施したいと思っています。また、研修が終わって、「帰ってすぐに再現できるもの」という点も重視しています。具体的な中身ではなく、上位概念だけをお伝えしても、「あっそう、ふーん、へえ」というくらいのもので、それを基に「明日からどうしろ」と言われても困る訳です。
「研修担当者レベルアップ研修」は、受講された方々にも高い評価を頂戴しておりますが、それは、おそらく、研修内容が現場に即したものであり、かつ具体的であることが評価されているのだと思います。またこうした内容は、研修会社の独自のノウハウといえます。このノウハウそのものを教えてしまうという研修は、他にはあまり無いはずです。
――実際には、現場の方のニーズを把握することにお困りな人事の方は多いのですか。
多いのではないでしょうか。ヒアリングだけですべての現場のニーズは把握できません。 例えば、「どのような研修を行いたいか」とアンケートをとれば、 「パソコン」というような分かりやすいものしか出てこないことが多いです。 現場の方が望むものも参考にする必要がありますが、人事の担当者はより、会社のビジョンや組織の発展という、さらに高い次元で研修について考えなければなりません。
研修では、現場に本当に必要とされる研修を見つけるため、まず、実際に現場で 「できていないこと」「不十分なこと」を書いていただきます。それこそが研修を実施するべき事柄となります。ただ、そういう問題点はたくさん出てくると思いますので、それを重要度と緊急度で区分します。 そして、重要なもので、緊急度が高いものに対して、優先して研修を実施するように計画します。自組織の問題点を把握して、どういった研修がベストかを考えていただくことが大きなポイントとなります。
特に、この「研修担当者レベルアップ研修」は、研修体系や年間計画など、 研修を現場で内製化する必要のある、大きな組織の企業や官公庁・自治体のみなさまの ニーズに合う研修となっています。
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